洛北・下鴨界隈
京都駅からバスで約20分、上賀茂神社からもバスで約20分の位置に下鴨神社はあり、やはり上賀茂神社と同様に賀茂氏の氏神として作られた京都で最も古い神社のひとつで、こちらも世界遺産に登録されています。葵祭りは上賀茂神社との合同祭礼で、またお正月に行われる蹴鞠はじめでもよく知られた神社です。
この神社の参道は、うっそうと茂る糺ノ森(ただすのもり)で、森の面積は約12万平方メートルもあります。春は新緑、秋は紅葉の美しいこの糺の森は、その静けさがとても落ちつく空間です。
森を抜けたら朱塗りの楼門をくぐって美しくも荘厳な本殿へ向かいます。ここ下鴨神社の正式名は加茂御祖(みおや)神社といい、上加茂神社の親神様となっており、上賀茂神社と下鴨神社、両社をあわせて賀茂社とも総称されています。干支ごとに分かれた社に向かい、お参りするのは他の神社にない風習ですね。ここ下鴨神社での楽しみは、源氏物語にちなむ「恋」についてのおみくじで、読み終えた後はシオリとして使えようにきれいなデザインで作られているのです。
洛北は、広い範囲でみると「北山」など周りを取り囲む山々までがそのエリアに含まれ、ご紹介した以外にも数々の見どころがあります。少し足を延ばし、叡山電車の出町柳駅から鞍馬や貴船、八瀬遊園地まで出向いたり、さらに足を延ばしてケーブルやロープウェイを乗り継いで比叡山に登り、シャトルバスで山頂や天台宗の総本山「延暦寺」まで出向いてみるのもいいでしょう。洛北は、歩いてみてその良さが実感できるエリアですから、比叡おろしに吹かれてのんびりと気ままに散策されてはいかがでしょう。